指示されたことと違うことをやる理由。

違うことをやるほうが楽だから。
ささやかな抵抗。
わからないから違うことをやって相手の様子を見る。
相手を試す。
力を誇示する。
本当にわかっていない。
嫌がらせ。
単純に逆らっている。
どうしていいかわからない。
取違によるケアレスミス。
聞き返せない。
確認ミス。
忘れた。
詰めが甘い。
指示ミス。

正直言って、指示されたことを違える理由なんてたくさんある。
指示したことと違うことをされると腹を立てるが、なぜ、指示したことが守られないのかの理由をちゃんと把握しないと重大な間違いを犯す。
中には危険な兆候も含まれているからである。
逆に、単純なことを複雑にしたり、何でもないことを危機的なことにしてしまうことがある。

実際、言われたことを言われたようにするのは難しい。
逆らっているつもりではないけど、結果的に逆らったことになる。
いわれたことを言われたようにするのは簡単だと思っているから痛い目にあう。
一番、難しいのは、言われたことを言われたようにすること。
だから、言われたことを言われたようにするために、いろいろな工夫をする。
いわれたことを言われたようにできないと、逆らっているとか、馬鹿にしていると思われる。
自分ができることは、相手も簡単にできると思っているし。
自分がわかっていることは、相手も同じようにわかっていると思い込んでいる。
だから、できないと腹を立てる。
別に逆らっているわけではないが、結果的に逆らっていることになる。

要するに能力的にできないという場合もあるし、理解力がないということもある。
土台指示した内容が最初から無茶だということもある。
こういうことは、指示した側が意外と気が付いていない。
見直してみたら、できるはずのない指示だったりする。
特にパーツを受け持っているマネージャは、全体像を見失って、指示が支離滅裂になっていたりする。
あるいは、複数の部署から矛盾した指示が出ていたりする。
単純に指示に従わないと腹を立てる前に、相手が、置かれている環境や状況を、確認してみることも、必要である。

なぜ、指示した通りのことができないのか。
それは、たんに逆らっているだけではない。
できないからできないのかもしれない。