我々は助け合わなければ生きていけない世界に生きてきたから、助け合うのは、当然で、目の前だ困っている人がたら助けない事の方が人としておかしいと育てられた。
だから、面倒見がいいなんて言われても、ピンとこない。
人として当たり前な事をしているので、それが日本人だと。
恩着せがましい事は言うな。
困っている人を助けるのは、自分の為でもある。
なぜなら、助け合わなければ生きていけないのがわかっていたから。
だから、突き詰めれば、義理と人形、浪花節なのである。
人の世話をするのも、困っている時、助けるのも、結局は自分の為なのである。
だからお互い様なので。
その事が、わかっているから、恩着せがましい事は言うなと。
悪党だって、やくざだって、義理人情。
それが、人の道で。
どんなに阿漕(あこぎ)な人間でも、踏み外すことは許されない掟。

困っているかどうかなんて、見ればわかるだろう。

地方から集団就職をして右も左もわからない。
そんな事は言われなくてもわかるし、世話をするのが当たり前だろう。
それでなくても、悪い奴はたくさんいるのだから。

今の世の中、人情なんて紙風船。
隣に誰が住んでいるかも気にならない。
隣で働く同僚がいくら悩んでいても、自分の仕事が終わったら、はい、さようなら。
大体、学校で、義理人情なんて古臭い。
封建的だと教え込む。
義理人情のどこが封建的なのか。
恩義も封建的、軍国主義と。

その癖、社会主義国では、国の恩、党の恩と喧伝し、前衛的としていると言うのに。
庶民が使うと馬鹿にして、遅れているとか、時代錯誤と。
何を言ってるんだか。
自分が言う分には許されても、自分と違う意見がある者は許さない。
それが、彼らの言う民主主義。
だから、だんだん生きにくくもなる。

困っている人がいたら助ける。
それはいつの世でも、人の道だと思うよ。