一頃、TPOをわきまえろとよく言われた。
TPOというのは、本来は、時と場所、場合をわきまえた服装をしろという意味の和製英語だが、この考え方は、服装だけでいろいろの場面い応用が利く。
例えば、服装をマナーに置き換える事もできる。

もっと広い意味でとらえると仕事もあり方そのものにも言える。
仕事も時と場所と場合に制約を受けている。
実際、私は、先輩たちにいろいろな示唆を受けた。

同じ事をやっても、同じ事を言っても、時と、場所と、場合が違えば、まったく、違ってくる。
その辺がわからないと、なぜ、相手に伝わらないのかわからないよと。
時が意味するのは何か。
時という意味にはいろいろと含蓄がある。

例えば、仕事にはタイミング(時機、潮時)がある。
タイミングを間違ったり、外すと、うまくいく事もうまくいかなくなる。
例えばどのタイミングで、伝えるか。

運動会の開催で、日時、場所、責任者、参加者、通知先、計画、予定、予算、持ってくる事、やっておく事は、事前通知。
運動会が終わってから、日時場所を通知しても意味がない。
また、準備する事や日程などは、それに必要な期間以前に通知する必要がある。
運動会の結果、出席者、かかった費用は、事後通知。
運動会の結果は、事前には、わからない。
運動会が終わってから、日時場所を通知しても意味がない。
また、準備する事や日程などは、それに必要な期間以前に通知する必要がある。
運動会の結果、出席者、かかった費用は、事後通知。
運動会の結果は、事前には、わからない。
伝えるべき時を間違えると致命的な失敗につながる。

責任者の指名、ルールの取り決め、手続きの設定、段取り、ファイリング、計画、組織編制、役割分担、会議の設定、日程の作成は、前処理であって、後処理ではない。
やってから決めるといことはできない。決めてからやる。
この手順を間違わないように。
結果を見てからでは決められない。
先発ピチャーを誰にするかは、試合の結果を見て決める事はできない。
なぜなら、先発ピチャー決まらなければ試合は始まらないから。
先発ピチャーは試合が始まる前に決める。
基本的手順を守るように。

同様な事は、場所にも言える。
公衆の面前、正式な式典で伝えないと、効力を発揮しない事もあれば、私的か場所で個人的に伝えなければ伝わらない事もある。
仕事は、場所を選ぶ事がある。

また、時には、変化とか段階という意味である。
基本的に仕事には、序盤、中盤、終盤。
或いは、草創期、成長発展期、成熟期、衰退期。
または、アプローチ、クルージング、クロージング等の段階がる。

その段階ごとに、仕事の性格が違ってくる。

委員会やプロジェクトチームを編成する際、先ずリーダーを指名する。
併せて、事務方を決める。

ウクライナ、ロシアの紛争で、絶え間なく、指揮官やスタッフの異動が話題になるのは、指揮官を誰にするのか、部隊の編成をどうするのかが戦局に決定的な影響を及ぼすから。

指名された者は、速やかに、リーダーはトップの話を聞いた上に方針を定める。
事務方は、トップとリーダーの打ち合わせる場をセットする。
方針が決まったら、リーダーは、メンバーを選抜し、役割分担を決め(案)。
トップの承認を受ける。
ただ、いきなり、チームの完成形を作るのではなく。
とりあえず、企画、或いは、を任せる者を決め。
その企画、或いは福と相談しながら、その後のチームの形を構築する。
その簡易トップとリーダー、メンバーの間の連絡を事務方が遂行する。

企画の部隊と実施部隊を同じにするか。リーダーを同じにしても、別部隊にするか。
それは方針で明らかにし、実際の施策に反映する。
仕事始めの時は、どこから手を着けていいのか、見当もつかない。
主旨とか、目的といった抽象的の事から、仕事の構想や全体像をイメージしていく事に主眼が置かれる。

計画段階では、具体的な内容に触れず、作業を洗い出し、順番に並べる事が主とした仕事になる。

仕事は一手いって、積み上げていく。
一つひとつの作業を順序良く組み立てていく。
先ず。初期設定、事務の流れやファイリング、書類、帳票類の整理。

将棋やゲームのようなもの。
どの駒を、どの順番で、どの様な決まりで指していくか。
駒組をするか。
つまり、ゲームというのは手順、段取り、駒組を競っている。

最終段階に入る前は、余り実名を挙げたり、具体的の場所などを特定しない方がいい。
そうしないと、人間関係や細かい事に囚われ、或いは、情実などの思惑に囚われ、正確な状況判断や大局に立った判断が出来なくなるから。

反対に、最終段階では、えげつないほど生々しく、実名を挙げ、詳細を詰めていく必要がある。

最終的段階は、生々しくて、えげつなくなるんだよ。
えげつないと言っても、露骨という事で、あくどいとか、不正、不道徳、下品という意味ではないからね。
えげつなくなればなるほど、逆に、品性が問われる。

最終段階では、あからさまに固有名詞(実名、場所、金額など)を挙げ、それぞれの長所欠点と明らかにし、誰を、いつどこで用いるかを詰める。
一人ひとりの実名を挙げ、誰に任せるか、それぞれ、どういう長所欠点があるか。欠点があればどのような組み合わせで補うか。
生々しく詰めていく。
リーダーの人選によっては、権限の範囲、質も違ってくるし、組織構成、メンバーも違う。
目的に応じて組み換えをしていく必要がある。

段階に応じって頭切り替えられないと、仕事は成り立たない。

時だけでなく、場所にもいろいろな意味がある。

ケース・バイ・ケース。
既存のチームと選抜チームでは手順が違う。

また、口で言ってわかるやつばかりではないよ。
理屈のわからない者は、単純にいい負けた事に腹を立て、恨みを持つ。
口で敵わない者は、腕力で勝とうとする。
口で言ってわからない者には、態度で示すしかない。

狡する事、誤魔化す事、言い訳する事を覚えるな。
楽する事を覚えるな。

勝ちにいく。
とりにいくとはそういう事。
戦いなんだ。負けたくなければ。策がなければ。
ただ自分がないと堕落するからな。
きわどい話さ。
相手を遊ばせても、自分は遊ぶな。
自分が客になるな。
相手は仕掛けてくるからな。
罠はどこにでもある。

飲む打つ買うは常套手段、詐欺ペテン、強盗だってしかねない奴がいるから。
それも一流企業、銀行のなかにも。
誘惑に負けると破滅するよ。

先ずは手順を覚える。
手順通りかない事も出てくるけれど、その時は、迷わず相談する。
手順を覚えれば、大概はうまくいく。
その上で、いろいろと手を替える事を覚えるんだな。

リーダーは、幅で考える。