項目を上げて仕事を考える癖をつける。

項目が思い浮かばなければ、報告書とか、企画書、レポート、予算書、チェックリスト、作業リスト、名簿、データベース、プレゼとか、具体的に何かを思い浮かばればいい。
なんでもいいけどね。それが、成果物なんだよ。
それが成果物で。成果物は、目標を具体化したものだから。

例えば、会議なんて、最初に議事録を作る。議事録は、会議をやる前に、八割がたできるんだよ。
逆に言うと八割がた作れるようでないと大体会議は失敗する。
八割がた作っておけば、後の二割に集中できる。
そうしないと結論まで行きつかない。
だから、会議を開く時は、会議の提案書、アジェンダ、議事録を思い浮かべて、提案書、アジェンダ、議事録の項目を想定すれば、仕事の大枠ができる。

事業計画も人に見せるというより、自分が事業を軌道に乗せる目的で作るのが本筋。

講演会は、後援会の報告書を、誰に、どういう目的で提出するかを想定したら、講演のきき方や聴き所、要点も見えてくる。

まず、例えば、旅行の計画を立てる事を想定した時、旅行の企画書を作る感覚で、項目を挙げると、旅行の構想の骨格が見えてくる。
漠然と、項目と言われてもね。雲掴むようになるからね。
提出書類とか、報告書とかを想定したら。誰の為とか、目的とかが掴みやすい。

それでも浮かばなければ、報告書とか計画書の、ひな形や、テンプレートはたくさんあるから、そこから引っ張り出して自分に合うものにアレンジすればいい。

取り敢えず、項目を上げて、仕事を整理し、段取りをつける。
項目をあげて、組み立てれば、大体、仕事の全容、枠組みが見えてくるから。
段取りがつけられるようになる。
項目というのは英語ではアイテム。

項目を書いて、その横か、行を代えて、要件や要領を書き込もうとした時、書くことができない箇所は、確定してない事であり、決めなければならない箇所である。
例えば、項目として日時と書いて、要件、要領に日付が書けなければ、日が決まっていない。
時間が書けなければ、時間が決まていない。
場所という項目を書いて、地名が書けなければ、場所が決まっていない。
それが、わかったら、次に、どうしよう、どうやって決めるかを検討するよう頭を切り替える。
日時の担当を決め、担当と打ち合わせて、方針を決めて、手順や段取りを決めて、調整をさせる。

項目毎に、深さ、奥行き、拡がりがある。
深さ、奥行き、拡がりは、項目によって違う。
しかも、個々の項目は、他の項目と相互に深く関連している。
どの項目も単独では、決められない様にできている。
だから、必要に応じて、仮決めをし、徐々に絞り込んでいく。

例えば、時間は、年→旬→月→週→日→時間と言った奥行きがあるが、直線的であまり拡がりがない。
ただ、日付は一つではなく、それこそ、細かいうち合わせの日付までいれると、無数にある。
都度、決めていくことになる。

それに対して、組織は、大項目、中項目、小項目、詳細作業、権限、担当者と言った深さがあり、深くなるに連れて拡がっていく。
しかも、段階、進捗状況によって、絶え間なく、姿を変えるので、状況に従って絶えず組み換えをしていく必要がある。
場所は、深さはあまりないが、他の項目、要件、例えば、予算、目的、規模、企画などに従って決められる。

このように、一つの項目だけで決められるのではなく。
進捗状況に応じて、全体のバランスを見て、段階的に徐々に決めていく。
一つの項目に拘るとすぐに行き詰まり、ブレーキがかかる。
強引にやれば組織が壊れる。

仕事は一次元、直線的ではなく、多次元で複合的なのだ。
組織は、複数の作業が、同時並行的に進行していく。
一人では、何もできない。
全員が一致団結し、一人ひとりが、自分の責任を果たさないと、結果は全体に及ぶ。

一足飛び、直線的には結論は出ない。
螺旋的、段階的に絞り込んで決めていく。
最初は、発散的に、終盤は収束的に調整していく。
そのために、段階に応じて、作業方針は、変わっていくから、自分が今どこの段階にいて、どうゆ位置にいるかを確認する必要がいる。
アウトカウントや一塁に走者がいるかいないかでとるべき方針は違ってくる。

また、状況や政策によって、いくつかの項目は独立して一つのパーツ、サブプランを形成することもある。
例えば、企画とか、お客様係とか。場所係、調査部門とか。それを統括するのがセンター。

日本人はオペレーションを簡単に考える傾向があるが。
よく、百人を引き連れて登山をするよなこと例えられた。
湾岸戦争なんて何十万と言う兵隊を各国からイラクに集中させること意味する。

目的や方針は、全てのメンバーをゴールに導くためにある。
特に、方針は、作業方針。

大項目。中項目。小項目。詳細と分類して作業を深彫りしていく。
縦項目(構成、分類、組織担当、作業リスト等)、横項目(いつ、どこで、誰が、誰に、何を、その結果、性能、区分、備考等)。
縦項目で、作業リスト、構成、仕事の順序を作り、横項目で、仕事の枠組みをつける。

項目毎に、役割分担をしたり、作業を読んだり、組み立てる。

項目をあげて、段取り、枠組みを最初にしてから、作業を始める。
段取り無視していきなりやったら仕事にならないよ。

打ち合わせ、会議、式典は、予行練習をして。
ぶっつけ本番は避ける。
トラブルは、決めた通りにできないから収まらなくなる。
決めた通りやっておけば、多少の事では動揺しない。

打ち合わせ、会議、式典にも形がある。

会議の目的の目的は、会議の目的で、その事を正しく理解しておかないと仕事に結び付かなくなる。
会議の目的には、通知、決定、検討、連絡、相談、問題解決、意思統一、承認等があり。
議題毎に目的が違う。
また、目的に応じて、会議の設定、会議場のレイアウト、用意する資料、出席者、役割分担、会議のルールなどが違ってくる。
だから会議の目的を明確にする必要がある。

意味もわからずにやっても仕方がないよ。
杓子定規に捉えていたら身動きがとれなくなる。

冒頭の項目も一つではない。
何を、冒頭の項目とするかで、後の展開は変わる。。
主旨。目的。目標。説明。経緯。現状分析。
志。指示。ミッション。あらがき。道筋。構想。手順等がある。
冒頭に仕事の概要、手順を説明する形もある。
ガイダンスである。

入口を見つけるのが難しい。
仕事は、縺れた糸、塊みたいなもの。掴みどころがない。

仕事の糸口を見つけられれば、後の道筋、入り口が見えてくる。

指示を受けたら即日着手。
はじめは、何もないのだから。
決められるのは、誰に担当させるかか、次回、いつするか。
今決められる事から始める。

仕事の筋、段取りを覚える。
仕事は点ではなく、期間である。
点で考えているから、一夜漬けの仕事になる。
仕事は一定期間かかるのが一般で、一定期間かかるから、早めに指示が出る。
三か月準備がかかる事は、三か月前に出るので、それを、自分の思惑で着手を先延ばししたら、責任は先延ばしした者がとることになる。
指示が出た時が、その時なのである。今できる事から着手する。

仕事のは、下書き。デッサンが必要。
仕事を段取る事を絵を描くというだろ。
まず全体の構図を決める事さ。

先ず、下書きを書く。下書きができたら、項目に沿って体裁を整えていく。
体裁を整えるのも仕事のうちだと思う事。
それから、極力、書く。頭の中にある事を、紙に書いて出力する。
アウトプットする事で、一度、自分の外に出して、客観的な事にする。

日を決めるにしても、担当を決め、方針を定め、流れや段取りがある。
また、例えば、ゴールデンウィーク明け五月から六月(旬)頃から月、日と絞り込んでいく。
それに、メンバー、行き先、予算、などを絡めていく。
場合によっては日から先に決めることもある。

仕事の段取りは、イベント、会議で、仕事でリズム、区切りをつける。
相手がある事は、相手側、当方、双方の流れを、別々に設定した上で統合する様にしないと混戦する。
準備する物、用意する物がある時は、用意する物のリストを作らせ、準備する。

上からの指示をただ伝えたから仕事にはならないよ。

全体像を知っているのは、責任者だけ。
担当責任者には、方針や構想はあるけど誰にも言ってない。
経緯は、当事者しかわからないし、当事者には当事者なりの考えはあるけど、誰なも伝えていない。
実情をしているのは現場の人間だけ。
担当者は指示はされたけど何から手を付けていいかわからない。
これでは、まとめようがない。

先ず、それぞれの考え、情報を出し合って。
情報を整理してかからないと。
その上で全体の構想をね。ハッキリさせることさ。
そして、順序立てて解決していく。

例えば、「経緯」、「組織」、「現状」、「今後の展開」という項目を上げ。
その並び、順序を決めて。
項目ごとに担当を決めるという具合に仕事を組み立てていく。

いきなり、目の前、目先の仕事、個別の仕事に手を付けないで、先ず全体像をとらえるよう。
わしづかみに入らない。
目先の仕事に囚われると、周りが見えなくなって、すぐに手詰まりになり、行き詰まるよ。

仕事の時間の単位を一時間で設定すると一日、八時間とすれば、百人いれば、一日で八百部品がある事になる。一年の稼働日を二百とすれば、十六万のパーツがある事になる。
仕事の単位として考えると一時間というとかなりの作業ができるし、
それこそ作業、動作レベルで考えると分秒である。
だから、極力、作業を定型化し、標準化してきた。
また、システムによって自動化した。
お蔭で、何もなければ、決められ事だけをこなしっていれば、惰性でも動くようにはできている。
しかし、時代や環境の変化によって組織を変えなければならなくなったり、人が変わったりすると、とたんに何百万という作業の塊が目の前に現れる。
基本的な事がわかっていれば、要領を伝えれば、何とかこなせるが、基本ができていないと泣くしかない。
最初に設定した事が、未来永劫変わらなければいいが、そうはいかない。
仕事の設定は、組織が動かしだした時から崩れていく。
一人でも休めばすぐに、組織や作業の組み換えをしなければならない。
一人の我儘、身勝手な行為で、組織が崩壊し、仕事が破綻する事もある。

組織は形で動かす。
仕事は直線的の行為ではなく、組織的、複線的、行列的な行為であるから。
一行いちぎょう積み上げある論理的な行為とは違う。
だから理屈ではなく、形で考える癖をつける。
仕事の手順、段取りの形を頭に入れておく。

車の運転と同じ。
一々動作を意識していられたら、危なくて乗ってられない。
同時にいくつかの行為を一遍にしなければならない。
これは、特殊な技能ではない。
誰でも無意識にやっている事である。

組織では、立ち位置、仕種、順序、シンボルなどが、重要な役割をしている。

例えば、指示の伝達は朝礼で、最初に、支店長から指示の概要を伝え、詳細は、担当者から伝える。
支店長は、みんなの前に立ち、進行役は、前方の脇に、担当は、支店長の脇に立ちというように情景を思い浮かべるようにして構築する。

結婚式にも形があるだろ。
主賓の挨拶。
結婚式の形も時代時代の風潮を反映している。
もともと、結婚式は家と家と結び付ける事だった。
今は、当事者の思いが中心なる。
だからと言って結婚式の意義そのもまで失われるわけではない。
形をなくすのではなくて形を変える。

仕事は、本来、創造的な事で、決められた事だけやればいいというのではない。
しかし、仕事が、定型化、標準化、システム化、自動化されるにつれ、ブラックボックス化されて。
全容が見えなくなってしまった。
それにつれ組織は、末端から壊死したのである。