仕事には、目的とか、夢とか、戦略とか、方針と言ったホットな部分と、作業とか、手続きとか、予算とか、事務、連絡と言ったクールな部分がある。
仕事を成功に導くためには、ホットな部分とクールな部分を分けて考える必要がある。
熱く語り、冷静に準備する。
リーダーは、ホットな部分と冷静な部分の両方を持つ必要がある。

使命感を、熱い心をもって、氷のように醒めた判断をしろ。

災害や事故の様な非常時、緊急時は、皆、直接関わているところばかりに注目する。
しかし一番被害を受けるのは、直接かかわっていない部分である。
なぜなら、直接かかわっているところには、情報が流れやすく、直接かかわっていないところには、情報が流れにくいからだ。
だから、最初に直接、関わっていないが、影響が及ぶ部分に、情報が流れやすい体制を速やかに敷く必要がある。
故に、平時から、緊急連絡網や非常時体制を設定し備えている。
非常な事態が発生する事が予測されたら、速やかに、非常時の組織を起動し、スタンバイ状態にする。
それでも、情報の断線が起こる。その場合の慌てずに、速やかに、連絡網を修復する。

東日本大震災の時、国民の目は第一原発に注がれた、しかし、最大の被害が生じたのは、周辺住民である。

福島原発事故の件で多くの人の目は、東電の第一原発に向けられている。
しかし、最悪の事態に落ちいた時、一番、被害を被るのは、現場であり、お客様であり、営業であり、周辺住民であり、働いている人だという事を忘れてはなない。
直接、事故現場に駆け付けるのが、政治家の仕事ではない。
情報が届かず、不安でいる人々に正確な情報をと届け、最悪な事態に備えさせるのが政治の役割である。
不安を煽る事でも、無関心でいる事でもない。
仮に自分たちが同じような事態に陥ったら、責任者は、他の部門の問題だから、俺関係ないなんて口が裂けても言うな。
そん事を聞いたら部下、国民の信任は一遍で失われる。

直接情報が流れない部分にいかに情報を流すか、だから、上層部に来られても困ると言ってるのだ。
連絡役が欲しい。判断は現場を信用して任せるしかない。

また、情報が得にくい部署の責任者は、自分から情報を取りに行き、いざと言う時に、慌てず、冷静に指示できるように心掛けよ。

一番、気をつけなければならないのは、直接、関わていない部署。
どういう影響が出るか予測がつかないから。
だから、影響の度合い、目的に応じて、定時連絡体制を敷き、変化がなくても情報交換だけは欠かさず。
予測不能な事態にに備えるじゃないか。
朝一回、打ち合わせてます。だらどうなんだ。
事態は時々刻々変化してるんだぞ。
夕方晴れていても、夜間豪雨で、朝目を覚ましたら洪水だったなんて、七夕豪雨の例を引くまでもなく茶飯事だ。
また、後始末、事後処理、後片づけもあるから最初に打ち合わせれば事足りるというわけではない。
だから、中継、しめをを忘れるな。
ぱなしは厳禁だからなと。
始まりと終わりのわからないだらしない仕事はするなと。

平時体制から有事体制への切り替えがうまくいくかだよ。
平時と有事の見極めがつくか。

非常時、緊急時には、公式の指示命令系統が寸断されれ。
その場合、非公式な組織を機能させなければならない。
非常時、緊急の際は、上からの指示を待っているゆとりはない。
その場にいるものが結束して、自分たちの判断で行動するしかない。
非常時、緊急時は、ぞれぞれ、自分の考えで行動するしかなくなる。
自分で自分を、会社を、家族、仲間を、どう守るかを判断するよう。
自分が何を守らなければならないのか。
普段から考えておく必要がある。
その時は、いつ来るかわからない。
その時、うろたえたり、慌てたりしないよう。
非常時、緊急時は、待っていてはならない。
速やかに行動を起こす。
その場で気がついた者が音頭をとってはじめ、一番上位の者が指揮をとる。
初動が生死を分ける事がある。
躊躇をしている時間はない。

第一声を受けた直後、初動で決する事がある。
非常時、緊急時は、気が付いった者が速やかに声を上げろ。
躊躇するな。

危急の際は、言われなくても、動ける者は、リーダーの元、見えるところに控えたものさ。
いつ指示されてもいいように。

また、現場の長は、必要最小限の仕事に絞って、総力戦に備えた。
動物的本能で。
一致結束した。

とにかく、速く動かす事だよ。組織をね。
リーダーは組織の要なんだから。
リーダーが右往左往したら、旗頭がぐらぐらするようなもの。
とにかく、全員を冷静にさせる。平常心だよ。
そして総力戦で臨む。

利害が一致しているところに、速やかに、実情を伝え、一致協力して事に当たるしかない。
包み隠さずね。
腹を括るしかないよ。
恥も外聞を捨ててね。

事故は、不可抗力だけれど、その後の、対応を間違うと、人災になる。

なりふりなんて構っていられないよ。

今、責任がどうたらこうたら言って処で始まらない。
ただ、逃げるな。

先ず、実情、現状、事情を説明する。
その上で、実害が出ていたら、先ず、被害状況を確認させる。
既に、末端に実害が出ているんだから。
先ず客先に、被害が出ているかを、自分たちの目で確認し、被害が生じているところが何を求めているか、必要としているかを聞き出し、自分たちのできる範囲で、できるところから対応していく。

ピンチをチャンスに変えるくらいの気概でないと乗り切れないよ。

自分達が困っている事ではなく、相手、お客様が何を困っているかを考えろ。

先ず、お客様と会社を守れる体制にしておけ。
船長は最後に船を離れる。
客と船員を置き去りにして逃げだしたら最低だからな。

親父達によく叱られたよ。
緊急時は、謝罪なんて後回しにしていい。
先ず、被害にを最小限に抑える事を優先しろ。
特に、お客様に、被害が及ぶことがわかったら、速やかに連絡し、一体となって動ける体制を引け。
自分達の事で頭がいっぱいになったら被害の拡大を防げないぞ。
何を守らなければならないのかを忘れるな。
その上で、冷静沈着な対応をしろ。
自分が冷静さを失ったら、類は全体に及ぶからなと。
お客様をほったらかして自分の事ばかり考えたら、始末がつかなくなる。

起きた事は仕方がない、それよりこれから起きる事に備えろと。

やってます、やりましたと怒る人間がいるが、これからどうするかを聞いているんだ。

既に、実害が生じている場合は、被害状況を速やかに確認し、応急的処置を講じなければならない。

また事前に予知できることは、必要な範囲で備えるよう。

いずれにしても、情報が、死命を決めるカギになる。
大地震の時も、津波の際も、連絡が取れないというのが一番困る。
最前線の部隊に命令が伝わらなければ、全滅するぞ。
だから、かつては、命がけで伝令が戦場を駆け巡った。

一旦、非常事態、緊急事態が発生したら、関係ないなんて言う部署はないからな。
全員が何らかの影響を受ける可能性がある。
だから、緊急連絡網をあらかじめ設定してるんじゃないか。

営業の責任者に現場への連絡はどうなってると聞いたら、あれはシステムの問題ですからと言いから、馬鹿野郎、影響が出るのはお客様だぞ。
真っ先にクレームが来るのは、現場の事務課。
即応体制敷いて置かないと最初に打撃を受けるのは、現場の担当者であり、配送だからな。
彼等への連絡体制、即応体制をとらないでどうする。
敵が攻めてくるととわかっているのに、最前線に情報を伝えないでどうするか。

職場では、一担当といえども、自分から仕掛けていかないと仕事にできない。
自分で仕事が組み立てられないとね。
ただ、指示されるのを待つのではなく、自分の置かれている状況を見て、自分なりに判断できるようでないと。
自分の役割は何か。
自分のできる事は何かを、自分なりにちゃんと判断しないと。

職場のチームは、野球やサッカーの様に、一定の形があるわけではなく、どちらかというと仲間。

一人でやろうと思うな。
特に緊急時には、仲間を信じ、結束しろ。
孤立するのが一番、怖い。

自分の事ばかり、自分のやる事ばかり考えていたら、一瞬で、頭が白くなり、周囲が見えなくなるぞ。
常に、全体を俯瞰できるようにしろ。
ただでさえ、暗中模索なのだからな。
怖いからといって、目を瞑るな。

自分が何をするかではなく、どんな仕事、作業があって、人が何人いて、何を任せるか。
何が目的なのか、そのために、役割分担、部下に何をさせるかを考えろ。

自分一人でできる事は限られている。
自分を飾らず、自分ができる事、できない事を皆にさらし、互いに何ができるかを理解しあい補い合い、助け合うことさ。

自分がいなければなって最低だぞ。
自分がいなくても動けるようにしておけ。
誰が聞かれても答えられるようにしろ。

俺達は孫悟空ではない。
分身の術なんて使えない。

また、何故、トップに苦情処理をさせないかわかるか。
決定権のある人と。担当者では、発言の重みが違う。
トップと言えど全知全能、万能ではない。
トップも間違いを犯す。
むしろトップは間違いを犯しやすい。それは、決断の頻度が圧倒的に多いから。
苦情処理でトップが間違った事を言えば致命的になる。
雪印や、吉兆が好例だ。
王将が右往左往して、他の駒が動かないなんて将棋、見た事がない。
大体、最初は、歩が一列並んで自軍の駒の前進を阻んでいる。
だから、最初に歩を動かして角道を開けるか、飛車の通りをよくすればいい。

マニュアルは、公式的な事、公式の組織の取り決めを書けるが、非公式な事、非公式の組織の事はかけないからな。
公式の組織によって大筋を伝え、非公式の組織で詳細を詰める。
だから、実際の仕事では、非公式の組織がものを言う。
なぜなら、公式の組織には、穴やグレーゾーン、隙間だらけだから、その隙間を埋めているのが非公式な組織。
要は、助け合いだよ。若い子は、この非公式の組織が作れないから、職場で孤立する。
相談相手をつくれとか、必要だと教えられても、じゃあ誰を相談相手にしたらいいかは教えられない。
どうやって、相相手をつくったらいいかは教えられない。
なんでも相談においでと教えられても、何を相談したらいいかは教えられない。
実際の経験を通じてしか指導できない。

助け合うことを覚えるさ。
総て、わかっているわけではないが、何も、分からないわ。けでもない。
総てが出来る訳ではないが、できる事はある。

だから、日常的に、若者たちは横のネットワークを作るように心掛けるさ。
それで、以前は、社員旅行だの飲み会が盛んだったんだけど、それも公式になると本来の目的が忘れられていく。
自発性とか、自主性なんて、非公式な組織でこそ求められる。

先ず、情報を可能な限り集める。
現状を確認する。

安否確認によって、連絡網を起動し、修復する。

次に、何ができるかを考える。

第一に、状況の確認。被害状況の確認。
第二に、安否確認をして、情報網を再構築する。
    動ける人間がどれくらいいるかを確認し、組織を再構築する。
第三に、応急的処置の指示。

これを、リーダーを決め、分担して並行的に進める。組織的に進める。

情報が集まってきたら。
まず、自分ができること、できないことを明らかにする。
そして、必要とする情報を確認し、今、確実なこと、明らかなことを把握したうえで、不足している情報を収集する。

その上で、集まれるところに、集まれる人間で拠点を確保する。
動ける人間を中心にして組織を再編成し、漸次、組み替えていく。

同じ事でも、情報システム、組織、営業、経理では受けるダメージが違う。
箇所も、性格、内容も違う。
第一報を受けたら、先ず、上級幹部に、状況を伝える。
速やかに、上級幹部は、会合を開いて、対策についって協議を始める。
ただし、第一報は、担当幹部が速やかにトップに報告する。
その上で、筆頭幹部が、トップに状況を説明した上、方針を上申する。
各部門長は、担当を指名し、以後、詳細の打ち合わせ、連絡は担当に任せ、自分の担当する方面の仕事に専念する。
部門長というの担当方面の責任者だという事を忘れないよう。
それぞれ、関係先への、連絡、広報の方針をどうするのか、責任をもって決め、トップの承認を受ける。
ここまでは、遅くとも、即日片付ける。

俺は、関係ないとか、錯乱するのは、職場放棄、敵前逃亡にあったるから注意するよう。

並行して、どれくらい動員できるかを把握する。
部門長、現場の長は、必要最低限の作業に絞り、必要な人員確保し、いつ招集されてもいいように待機する。
いざとなったら、どれくらい動員できるかが鍵だから、スタッフは、いわれなくても、必要人員の確保と、手持ちの人員で対応できるか、人員が不足したらどうするかの手配を考えて置き、状況の変化に応じて動員をかける。

事態は刻々変化するので、状況の変化の応じて、作業と組織の組み換えを、分担してする。
時間を決めて、連絡、報告、確認をする。

時間は待ってくれない。
変化に合わせて、適時的確に指示を出していく。
持ち場放棄は、人として最低だからな。

勘違いをするな、伝えるのが目的ではなく、情報を伝え、備えさせるのが目的だからな。
メールしました、電話しましたでは済まないだろう。
相手、現場がどういう状態か、自分の目で確認し、状況をセンターに伝えるのが仕事だろ。
それが偵察。

営業のプロならわかるだろう。
電話一本で片付く問題か。
営業がいないの。

若い頃のお前なら、自分の目で客の反応を確認しなければ、気が済まなかったろう。
その証拠に、自分で電話をかけまくったんだから。
でもね、俺たちはもう若くはないんだよ。
人材がいないというのは簡単だけど。
結果しか問われないのが、プロの世界。
人材がないというのは言い訳に過ぎない。
もういい加減さ、言い訳をするのは止めようよ。
お互いプロとしての誇りがあるんだから。
一緒に戦ってきた戦友だろ。

何故、営業は来ない。
俺達は、事故があったら何はともかく、お客様に駆け付け、直接説明したよ。

昔のお前ならさ、
僕いってきますよって。
今でも、同じなんだろうな。
でもトップに来てもらったてしょうがないんだよ。
若い兵隊を出さなければ。
僕らだって若い頃はさ。
右も左もわからないで。
あっちからもこっちからも、ああだ、こうだ言われてさ。
そうやって成長してきたんじゃない。
右も左もわからない若いの出せよ。
俺とお前の仲じゃないか。
一緒に若いの育てようよ。

謝罪うんぬんではなくて、そうしないと現場が修まらなくなるから。
違うか。少しでも、営業が顔を出して正式に説明しなければ、伝わらないだろう。
先ずは、お客様を訪問したよ。
コロナとか、リモートとかの問題ではないだろう。
上の人間がきてトップに謝罪し、詳細を説明する事でもないだろう。
それは筋が違うし、却って、困らせる事になる。
もう使いぱっしりではないんだよ。
そんな事許したら、下に対する示しがつかなくなる。
俺達が常識を失ったら、どうやって若い者に常識を持たせることができる。
次の世代を育てるのは、我々の使命だろう。
何故、わかってくれないんだ。

最初にチームを作る。
公式、非公式の。
チームができる前に動くと、動く傍から、バラバラになる。 
先ず体制を敷く。体制が先だからない、対策ではなく。
いきなり、対策に取り掛かると体制を整える事が出来なくなる。
まず、動ける人数をそれから対策を立てる。
喪の前の問題に鷲掴みに入るなとしょっちゅう注意されたよ。
木を見て森を見ずになるからな。
先ずチーム、連絡網の確保。
情報が届かなくなったところから崩れていくからな。

今更、人材云々といったって洒落にならない。
若手を育てるのといいたところで説得力がないから。
今の若者はなんてこぼしても、人を育てる事にはならない。

後手後手にならない。
後手を引かない。
泥縄式にならない。

泥縄というのは、泥棒を値構えてから、縄を編むと言う事で、事が起きてから、準備、用意しても遅いと言う意味。

最初は、漠然と全体像をとらえ、それから、役割、担当を決めてから、個別の問題にとりかかる。
それが鉄則。

最初から、わかったつもりになるな。
特に全体を束ねる者は、何もわからない時に決していく。
それが決断。
決して断じる。
決断するのは、リーダー。

危急存亡の秋(とき)に際会するや、部下は仰いで、その将帥に注目す。(統帥綱領)

はじめから、考えやどうしていいか、何は、やったらいいか、ハッキリしているわけではないよ。
だから、話しをするさ。
仕事に直接関係ないことでもね。
聞くよ。
話しているうちにね。段々、頭の中が整理されてね。
上役だって、先輩だって、同僚だって、同じ。
最初から、考えがハッキリしていて、詳細な指示が出せるわけではない。
大体、現場の状態がわからなければ具体的な指示などできるわけではない。
先ずは確認から入る。
最初は、何も事情が分からないところで決めていかなければならない。

例え、進む道が違ったとしても、それは、それで認めよう。
ただ、仲間への義理、もらった報酬に見合う仕事、自分の責務だけは、果たして行けよ。
仲間への義理を欠いたら自分の世界を狭くするだけだからな。
人としての問題。

非常時、緊急時はそれを乗り越えられた人を成長させ、学ばせる。
ピンチをチャンスに買えるぐらいの覚悟で臨む。

事情が分かれば打つ手がある。
事情がわからなければ、相手の言いなりになるしかない。
だから、謝罪は後回しでいいから、担当をよこし、情報をよこせというの。
話の分かる人間をね。
これは、道理である。覚えておけよ。

どんな立場であっても、自分の考えで情報を集め、判断する癖があれば、指示がなくても、指示が間違っていても、情報がなくても、主体的な行動がとれる。
しかし、自分の考えが持てなくなるとやりようがなくなり、相手の言いなりになるしかない。

だから、マニュアルで仕事を覚えるなと教えられた。
自分で考える癖をつけろ。
マニュアルだけで仕事を覚えたら、一時はそれでいいかもしれないが、自分で考える事ができなくなるからなと。

若い頃、経験が補足している時代は、一部分を担当させられ、全体に対する情報が不足する。
それでも、一担当者の時から、自分の考えをもって行動する癖を持たないと、いざと言う時に、手も足も出せなくなる。
特に、緊急時、非常時は、指示命令が遮断され、情報も届かなくなる。
指示・命令系統、情報網が、正常に復帰するまでは、自分達の力、自分たちのできる範囲で対処しなければならない。

相手が、どうあろうと、自分達できる範囲で、できる事を工夫しなければ生き残れない。

自分の考えが持てなければ、隷属するしかない。