組織には、裏と表がある。
裏があると言っても影を指すのではない。
組織には、表の顔、裏の顔をがあると言う事で…。
表の顔が公式で、裏の顔が非公式な顔。
表の顔ばかり見ていたら、組織の実態はつかめない。

組織には、硬い部分と柔らかな部分、骨と血肉でできていてどちらも大切なのである。
理性的な部分と、情実で動く部分がある。
陰もあれば陽もある。

表を取り仕切っているのが、トップで、裏を取りまとめているのが、№2。
あるいは、副。補佐、事務方。腹心、側近。
公式的な方針というのは一貫性が求められる。
実際に、方針を運用、実行しようとした時、状況や前提条件は、一定していない。
状況の変化や前提条件が変わると内容を変えなけらばならない。
例外や不測の事態にも備えなければならない。
結論が出たからといて、そのまま実行するわけにはいかない。
公式、非公式の組織を誓い分ける事で統一性を保つのである。
だから、組織の実態を取り仕切っているのは、№2で。
信用のおける、№2がいない組織は保てない。
どんな小さな組織でも、補佐役、つまりは、女房役を置けないリーダーは、組織をまとめられない。
だから、私は、何らかの組織を相手にしなければならなくなったら、№2を見つけて話をつける。
実際のとこ、組織の核心を握っているのは、№2であることが多いが、なかなか、表には表れてこない。
だから、№2は、№2でいる限り、組織の実権は握れない。
組織の、実権を握っているのは、トップであり、この棲み分けができているうちは、組織は安泰である。
トップと№2が争うと組織は割れる。

組織の統一は、トップが保ち、組織の運用は裏方がする。

組織は、所詮、ドロドロしたものである。
簡単に割り切れない、グレーゾーンがある。
隙間も生じる。その隙間、埋められなければ傷が残る。
世の中が信用で成り立っている以上、組織は、体面を整えなければならない。

裏とか、陰とか言うと悪くとる人がいるが、裏があるから表が成り立つので。
表があるから、裏も成り立つ。
夜があるから、人は休息がとれので、昼間ばかりでは、組織はからからに乾いてしまって、世の中は、砂漠になる。
裏方、縁の下の力持ちを忘れたら、組織は成り立たないのである。

影働きなのである。それを忘れてはならない。
死角に立つ者は、トップからは見えない。
でも忘れられたわけではないし、忘れてはならない。
忍びの者なのである。

表を担う者と裏を担う人は、背中合わせにならなければならに。
絶対の信頼がないと任せられない。
裏方は、トップの死角を守る。言い換えると、死角に立つ。
信頼があってこそ、トップは、№2を命がけで守るし、副官もトップの盾となる。
この様な、副官がいるかいないか。
例えば、内閣では、官房長官や秘書がこの任に当たる。

自分の脇に立ち、自分の背中を見せられる部下を、どれくらい育てる事が、出来るかで、トップの器量は、測られる。

裸な王様は、所詮、裸。

お前は、部下を指示られるかと問われたら。信じられるものかと答える。
部下は、信じるのであって、信じられるか、否かが問題なのではない。
信じなければならない部下ならば、命がけで信じるのみ。

信長も明智光秀に背かれたら終わりなのである。