昔も今も、世界は武力と金を背景に動いている。
国際正義はこの力関係抜きには語れないのである。

他国の利益のために自国民の血を流すような国はない。
自国の国益のために働いている。

日本が戦争に巻き込まれずにこれたのは、多分に、運が良かっただけで。
アメリカ軍が日本に駐留しているのは、日本を守る為ではなくて、アメリカの国益のためだ。
日本が、平和を享受している間も、世界は、戦いに明け暮れていたのである。
気が付いてみたら、戦後、戦争に巻き込まれていないのは、日本だけである。

日本以外の国は、国際社会の良識なんて信じてはいない。
アメリカだって、他の国が、平和主義ばかりだなんて、思っているわけがない。
それほど、アメリカは、馬鹿でも、お人好しでもない。

自分たちで自分の国が守れなければ、植民地化されて、徴税権を奪われるのは、世の習いである。

今のままでいけば、借金漬けにされ、そのうち徴税権も奪われる事にもなりかねない。
そんな事というかもしれないが、オスマントルコも、ムガール帝国も、清も徴税権を奪われて滅亡している。
これは、陰謀でもなんでもなくて歴史。
かつてイギリスは、海賊によって得た金銀を資本にして産業を興し。
廉価な綿製品を大量にインドに輸出して、インドの産業を破壊し徴税権を奪った。
中国から大量のお茶を輸入したために銀を回収する為にインドでアヘンを栽培して、中国に輸出し。
それを取り締まろうとした中国に戦争を仕掛けて破り。徴税権を奪った。
これが、三角貿易だが。同じような三角貿易を大西洋でも行った。
大西洋ではアフリカに工業製製品を輸出し、アフリカから黒人をアメリカに輸出し、アメリカからたばこや、綿、砂糖を輸入した。
その結果、オスマン帝国、ロシア帝国、清、ムガール帝国等の大帝国が滅んでいった。

これが現実なんだよ。

平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼してなんて。
日本国憲法の前文を信じて、日本人だけが悪くて、日本以外の国は良識的だなんて。
お人好しに借金を重ね。
財政を破綻させれば徴税権を奪われてもおかしくはない。
日本は、どんどん、植民地化が進んでいるという事さ。
日本人は、自分たちの手で日本で開催するオリンッピクの、開催どころか無観客にするかどうかも,決められない。

それが、今の日本なのである。