やらせれば出来るよ。
やらせれば出来るようになるよ。
その代わり、やらせなければできなくなる。
任せてやらせないのは、自分がかわいいだけ。

手を出すな。失敗をしたら、責任を持てばいい。
手伝ってやるのはいいが、後始末は、最後まで当人にやらせろ。
そう親父たちに、先輩たちに、厳しく躾けられた。
獅子は千尋の谷に我が子を突き落とすと…。

子供が免許取りたての時、自分が運転して送ってやるより。
助手席に乗ってやる方がよほど、度胸がいる。
経験が浅い、怖いと言っていつまでも助手席に座らせていたら、車の運転なんてできなくなる。
それは、子が親離れしていないのではなく。
親が子離れしていないんだ。

可哀想、可哀想なんて言っていると自分が可哀想な立場になる。
本当に、我が子がかわいいなら、独り立ちできる様にしろ。
かわいい子には旅をさせろと…。

野生の小鳥は、雛を、身を挺して守るけど、巣立ってば敵として襲い掛かる。
いつまでも子ども扱いなんてしない。

日本人は、世界の物笑いの種にされている。
わからないの。
身内にしか通じない屁理屈で、傷口をなめ合うような、いやらしい事はやめようよ。
仲良しクラブでは仕事はできない。厳しくなれない。
だから、いつまでたっても仕事が覚えられないんだ。

俺たちにできたんだから。
若い者にもやらせれば出来るよ。
むしろ、俺たちにできなかったこと、自分にできなかった事をやらせるんだからね。
おためごかしな事はやめようよ。
できなくて困るのは、当人なんだ。

若者を信じて任せようよ。
年寄りの仕出かした不始末を、なぜ、年上の人間が片付けようとするの。
余程、人材がこの国にいないと思われてしまう。
人材がいないのではなく。
年寄りが若者を潰しているだけだよ。

肝心な事は、信じて任せもしないで、やる気がない、無責任と若者を責める。

だから、若い奴は、日和見主義になり、事なかれ主義になる。
なんでも、そこそこ、ほどほどでも自分が言い訳できるように立ち回る。
目的を達成するなんて事は端から考えない。
だからいつまでも成長しないし、限界も越えられない。
甘やかしていたら、ぐうたらにしてしまう。

限界に挑戦する意思もない。
最初から言い訳を考えている。
いくつになっても、自分の限界や過ちを認められずに、頑なに自分の我を押し通そうとする。
そんな人間ばかりになったら、この国は駄目になるんだよ。
この国が駄目になったら、責任は、若者たち全員が負う事になる。
その時は、我々はいないんだよ。

なぜ、この国の未来を若者に託せないんだ。