WBCの栗山監督が、「信じて、任せて、感謝する。」と言ったそうだが、また、この言葉が独り歩きする危険性がある。
信じて、任せて、感謝すると言うこと自体は、ある意味で、鉄則である。
ただ、その前に、明確な監督の意志があって、信じて、任せられる事が出来る様に作り上げたと言える。
第一に、栗山監督の下で働いメンバーは、全て、一流の選手だと言う点である。
つまり、全員が、野球のルールに習熟し、自分の役割、何を自分は求められているかがわかっているから。
第二に、栗山監督の意志で、考え方で、繰わま監督が選んだメンバーだと言う点。
つまり、目的や、価値観を最初から共有していて、信じあえるメンバーだと言う事。
野球を何も知らない、白紙の人や、まったく、価値観の違う日地では、なかなか、信じて、任せて、感謝するとはいかない。
日本人は、自分達の社会が極めて高いコンセンサスの上になりったている事を忘れてはならない。
言わなくてもわかるだろ、以心伝心というの、狭い範囲でしか成り立たない。
第三にきめ細かなコミュニケーションの栗山監督は労力さいた、
そうやって、信頼関係を不動なものにしたから、「信じて、任せて、感謝する。」とぬけぬけと言えるのであり。
そういう前提条件も考えないで、何も知らない、素人を集めて、信じて、任せて、感謝するなんとほざいたところで、「お前、馬鹿か。何様だ。」となるにである。

仕事なんて、何がわかていて、何がわからないのか、何ができて、何ができないのかの確認から始まる。
だから、仕事師は、必ず確認から入る。
オール・オア・ナッシングの話をしているのではない。
俺はここはわかるけどそっちはわからない。お前はここはわからないけど、そっちがわかるなら、手分けしてやろうとか。
エクセルができると言うけど、どの程度できるの。簡単な入力ができる程度なのか、表まで作成できるのか、高度な関数まで使えこなせるのか。
同じできると言っても差があり。どの程度できるかがわからなければ、信じて、任せるなんてできやしない。当たり前に感謝どころではない。

俺は、誰かさんみたいに一回聞けば理解できるなんて頭も言い訳、天才でもない。
だからと言って何回も聞き返すわけでもない。
それで、イベントを企画し、企画を計画 、実施する過程で色々な角度から、方針を見直し、トップの真意を確認する。
そのためにイベントをするんじゃあないのか。
だとしたら、どれだけ多くの人間を参画させるかが鍵だ。
イベントの企画を担当した者は、何度も方針を読み返さないと理解できない。
リーダーは、企画やトップと打ち合わせなければ、トップの考えを企画に伝えられない。
また、企画の考えを理解できない。
このような行為を通じてトップの考えや方針を理解、浸透していく。
わからないから、よく聞くのであり。聞いただけでは分からないからやってみるしかない。
その繰り返し。わかったつもりになるから人の話を聞かない。
事前になんの準備も、用意もせずに、当日に望むなんて許されなかった。
なんの準備も用意もせずにうまくいくはずがない。

先にいたように、仕事は確認から入るけど。
口が裂けても、死んでも、「わかりません、できません」と言わない、言えない者がいる。
理由を聞くと恥ずかしいとか、馬鹿にされたくないとか、面子とか、わけのわからない事を言い出す。
質問しただけで、注意されたと錯覚して、「わかってますよ。」「やってますよ」「できますよ。」とカッカと怒り出す。
瞬間湯沸かしという類で。
かつて、テレビのコマーシャルであった、「今やろうと思っていたのに。」という類である。
本当の理由の多くは、劣等感の裏返しで、できない事、知らない事を知られると馬鹿にされるのではないかと。
ただ、そんな私情で仕事が滞たらたまらない。
戦争経験者に言わせれば、そんなこと許したら、部隊が全滅するぞと経験から教えてくれた。
お前の面子の為に。会社を潰せるかと叱った事もある。現実である。

郷の入れば郷に従えと言う故事もある。
その土地どちに風習や作法がある。
知ったかぶりをせずに、その土地にいたったらその土地の作法を学べと言う事。
人に、物を学ぶと言うのは難しい。
孔子ですら、人の意見に素直に従えるようになったのは六十を過ぎてからと。それで、六十にして耳に順う。耳順という。
克己復礼とも。

確認されたくらいで一々カッカしていては仕事にならないし。
その時点成長は止まる。

ただ、話しのもっていき方を気をつけろとも。
引き継げと言うだけで引きつげたら苦労はせんよと。
肝心なのは、どうやって引き継ぐかで。
引き継ぐことはわかっても、どうすれば、引きつげとばいいかわからない。
素直に、どうやって引き継いだらいいですかと聞いてくる奴は救いようがあるが。
わかってます、わっかってと言ってるだけで何もできないし、始まらない。
そうこうしているうちに時間ばかりが立って、全てが先送る状態になる。
それは衰退の始まりで。
軍略で敗因を調べていくと、馬が、驚いたからとかとか些細な事に行き着くと言われた。

「簡単な事でも、むしろ簡単な事こそ、何気に変えるな。筋を通せ。」とも。
「蟻の一穴と言ってな。規律、統制は、些細な事から壊れるのだ。」と。
館事、この程度、俺一人という考え方は、最も危険だからな。
そういう考え方は、卑屈だし、負け犬根性だ。誇りをもって。

みんなの前で社長に従って各々が指示を出すところを見せる。
それが肝心なんだな。
一見は百聞にしかず。
人間も動物なんだよ。
特に、集団は、象徴的行為のよって規範が刷り込まれる。
組織は、一つの規範を共有しないと機能しない。
だからイベントが重要なんだ。
漫画や、動画がなぜ、重視されるか。
人は、頭だけで理解しない。
言葉以外の言語がある。
みんなの前で、以後、誰が誰に指示するかを見せる。
それによって指示命令を組織に刷り込む。
指示命令は神経網、獣道みたいなもので、情報が通ったところが強化される。
権限も行使しなければ失われる。
権限が与えられたら、速やかに、簡単な指示を出す。
例えば、集まれでもいい。そうしないと権限は発効しない。
集団には、集団の心理がある。
組織には組織の心がある。
会社には、会社の魂がある。
組織はシステムだから、システムにはシステムを動かす法則がある。
組織は形で示し、形で動かす。
なぜなら、組織は、人の集団だから。