最初は何事も混沌としていて未整理な状態なあらから、いきなり着手せずに、一旦、紙に書いて頭の中から出し、それを客観的に眺めてから整理する。
最初は目先の事も、終盤の事も味噌も糞、混乱した状態なのが普通。
重要な事も些細な事も。
最初から綺麗に整理されているわけではないし、完璧な指示もない。
「わかっているんですか」
「わかるか。一度聞いてわかったら苦労はせんわ」
「でもさっきわかりましたと」
「わかりませんなんて言えるはずがないだろ」
「じゃあどうするんです」
「それがわからんから相談しているんじゃないか」
「糸口があればいいんですけどね。事情がわからないと。直接聞く事はできないんですか。」
「それができないから、悩んでいるんじゃないか。
聞き返す事もできないし、わからないとも言えない。
今さら聞けないし。」
だから、粗末が悪い。
俺たちは、みんな、最初から積み上げる事から覚えさせられた。
「何もわかってないんだろ。
それが当たり前なの。
神様じゃあるまし。」
「お前ら、口が裂けても分かちませんと言わない。だから何も始まらない」
どこから手を付けたらいいのか。
何から始めたらいいのか。
どこに糸口があるか。
どこにキッカケ、ひっかりがあるか。
何も、雲もつかむようで。
そんなものさ。
「俺なんか、数学がわからなくなったら、小学校の算数からやり直すさ。その方がよほど手っ取り早い。」
どうやったら儲かるか。うまくゆくか。
それがわかったら誰も苦労はせんよ。
