孤は個。
個は一。
死は、唯一の存在と全一なる存在が一体となって一に帰す事。
相対なる対象が絶対となり。
また、空しくなる。

内なるコスモスと外なるコスモスが一体となって、また、新たな時が始まる。

僕も辛い。
孤独というのは癒しようがなく。

魯山人も、芭蕉も、啄木も。賢治も、文豪というのは孤独に生き、孤独に死んでいった。
モジリアニだって、ゴッホだって一人。
坂本龍馬も松陰も一人死んでいった。
志ある者の多くは志を達成することなく死に。
仮に、成就しても孤独から逃れられず。
大久保利通、西郷だって死んでいった。

昔も今も。
誰が孤独に打ち勝てるでしょう。

絵描きだって、哲学者だって、
イエスも、ブッダも、孤独故に、哲学を練り、小説を書き、神を求めた。
しかしどうでしょう。
イエスが象徴的ですが彼らの孤独は癒されたのでしょうか。

一人、部屋で膝を抱えていても。
どうしようもなく。
ただ、意味もなく流れる涙。
その意味を問うても。
ただ、ただ寂しいと。

孤独とは、なんでしょうね。
確かに、荒野に一人取り残されるのも孤独ですが、広大な屋敷に一人、取り残されるのも孤独。
群衆の中でもとてつもなく孤独に陥る事もあるでしょうし、高級な老人ホームでも誰も訪ねてこなければ孤独を感じるでしょうし、今、戦場で人質に取られているのも孤独でしょうし、コロナで、隔離された人も孤独だったでしょうし、孤独とは、そう思うと、我々は、いつでも、どこにいても、誰も孤独なんで。
問題は、心でつながっている人を、どれだけ、思い浮かべられるかではないのかと。

一人、自分の部屋で横になり。
どうにもならない孤独感に震えながら、天井を見ながら、考えた。

病で死ぬ者、老いて死ぬ者、事故で死ぬ者、戦場で死ぬ者、絶望して死ぬ者、殺される者、刑場で死ぬ者。
究極的に、人は、死に行き着くとしたら、今のこの孤独感に何の意味があるのだろう。

大勢の人に看取られて死んでいくのも。
誰一人いない部屋で孤独死するのも。
土砂崩れに埋まった車の中で死ぬのも。
荒野で野垂れ死にするのも。
車にひかれて路上で死ぬのも。
自分の家の布団の上で死ぬのも。
病院のベットで死ぬのも。
母に抱かれて死ぬのも。
所詮、死には変わりはない。

一人で死ぬのも、家族と死ぬのも、愛する人と一緒に死ぬのも。
全人類が、一遍に死んだとしても。
自分の死には変わりない。

死んだ後どうなるなんて、知りえないとしたら、囚われても無駄なのかもしれない。
だとした、この孤独を突き詰めたところにあるのは、自分の生ですかない。

ああ神よ。あなたは、私いがいに何を求めているのですか。
やがては、みんな死んでいなくなることが定めだとしたら。

生まれて、無邪気に戯れた頃もある。子供の頃は、考えだにしなっかった。
でも、歳をとり、一人、この部屋に取り残された時。
子供の頃、一人になった時の恐怖とは違った意味で孤独を恐れるようになった。
なぜなのだろう。

自分の体をまさぐって自分の温もりを確かめる。
嗚呼、生きていると。

うまくいかない。
どうしたらいいかわからない。
相手が言っていることがわからないといった背後には、必ず、問題が潜んでいる。
問題を正しくとらえなければ、正しい答えが出ない。
なぜなら、問題、そのものがわかってないからだ。
「何故、皆、わかってくれないのだろう。」
「定義しろと言われたけど、定義の意味がわからない。」
そう、それが、問題だ。
心のつぶやきに耳を傾けよう。
わかったつもりになると、そこから躓く。
問題は、根っこにあるからだ。
「まあ、いいか。やっているうちにわかりだろう」では、問題は、放置されたままで、いつまでも苦しめる。
「何故わできないの。」「何故わかってくれないの。」
※ それが問題だ。
失望から絶望へと、やがて、怒り、悲しみ、苦しみ、悩み。
「馬鹿にするなよ。」「馬鹿じゃないの」と劣等感になり、焦り、いら立ちが積もる。
心の奥に刺さった棘のように、やがて、精神を蝕んでいく。
まず、何が問題かを正しく理解しよう。

孤独というのは、人と人の繋がりが見えなくなることを言うのか。
一人でいるから孤独なのか。
他の人とのつながりが見えないから孤独なのか。
ただ、誰もいない部屋で一人いると孤独は、自分の心身に沁みとおる。
だとしても、大勢の人間に囲まれていようと、絆を見だせなければ、孤独だと言う。

百億の人間がいると言うが、それがどれほどの意味を持つと言うのか。
孤独から逃れる術は人と人との関係を築く事なのか。
人が、一人で最後は死んでいくとしたらですよ。
どれほど多くの人と関係を築けても、意味ないではないですか。
人が死を恐れるのは、その先にある永遠の孤独を恐れるからではないでしょうか。

なぜ泣くの。

生きると言う事は生きると言う事で。
ただ、生きていると言う現象に過ぎないのか。
死という現実が、自分も犯した罪を帳消しにしてもなお、人は真っすぐ生きていかねばならないのか。
何を恐れて。

なぜ泣くの。
何を信じて。