方針とか、企画とか、スケジュール等は目に見えないから、目に見える物に置き換えそれを作成する作業にすることでやることを見える化する。

成果物というのは、以前は、書類を指したのですが、現在はプレゼや動画等も含めますので成果物と大括りにします。
見える化というのは、最終成果物を明確化する事で作業を特定できるようにすることを指します。

最終的には、日程を決めて年間スケジュールに落とし込むことになりますが、いずれにしても、具体的な作業を特定しないと仕様ができませんので、まず、最終成果物を何にするかを明確にすることから着手するのが妥当だと考えます。

例えば、五月の役員会に経営方針を明らかにするとします。
これだけでは具体的な作業に落ちませんので、作業化するように加工します。
まず、第一に役員会の議題として経営方針の承認とします。
承認なので、承認できるように準備します。
承認できるようにするためには、明文化する必要があります。明文化するためには書式を確定する必要があります。
どのように書式を確定するかというと事務方が、必要と思われる項目を上げて主催者この場合は専務と相談して決めます。

まず、留意することは、経営方針の作成にあたっても一人ではせず、何人か共同で作成するということです。
一人で作成しても組織的な仕事にはなりません。まず、主催者は、統括責任者を指名します。
統括責任者は、主催者と相談してメンバーを選びます。

仕事は、チームワークなので、確実に与えられた作業はやらないと全体に影響が出ます。
それで動作レベルまで作業を特定します。
普通一般に細かい事というのは、最終段階の事を言うので、考えるとか、思うと言えレベルでも、見るとか聞くというレベルでは、作業までは特定できない。
書く、運ぶ、持つ、運ぶといったレベルまで読み込んでいく。
ただ、そのためには、具体的に何を作成するか、即物的なことに置き換えなければならない。
そこで開発された手法がWBSだけど、あまり、最初から難しく考える必要はない。

とりあえず、最終的にどのような書類に集約させればいいかを設定させればいいので。そのような書式は、過去の事例を参照してもいいし、インターネットで探してもいい。

経営方針の作成ですが、一足飛びに経営方針を作成するわけにはいきません。まず、経営方針書(仮称、趣意書でも、企画書でもいい)の構成を考えます。
まず、当期経営の総括ですが、まだ、期の途中なので、前期総括、予実績対比、中間決算、決算見通し等を参考にして作成することになります。
次に、現状分析。経済動向、市場動向、同業他社の動向、仕入れ動向などを分析します。
それに、必要に応じて、人事動向やシステムの現状などを報告させます。
そして、次期重点施策を決め、それを持って経営施策とします。

統括責任者と相談の上、メンバーを選び 、分担して作成します。

正直言ってね。あんまり、細かい事は教えたくない。なぜならは、教えたことは、やらない。教えたことは、教えた通りやらないというのが一般的だから。教えたら、まずやらないだろうと思っているから。

どの程度の細かさかというと、向こう三年の民生用の売上高を、月単位で、支店別にグラフにして、明日の朝まで、自分の机に乗せておいてくれ程度の細かさ。
僕らの感覚では、これでも洗いから程度ね。
実際にこれを仕事にする段階では、作業仕様を想定しなければならないから、もう少し詰める必要がある。
作業の洗い出しの原則は、もれなく、重複なく、すべてだけど、慣れないうちは、ざら洗い出しておいて実際にやりながら一つ一つ詰めていけばいい。
少し面倒くさいけど、最初は丁寧にやった方がいいよと指導された。
まず、最終ゴールを設定することだよね。
先輩からは、底の抜けたバケツで水は汲めないよときつく言われたけどね。
尻を決めないとね。仕事はまとまらなくなる。とりとめがなくなって、やるそばからばらばらに分解していく。泣きたくなるから。
今は、パソコンが進歩したからね。仕事はかなり省略されたから、それほど厳密に読むことはないけど。
手計算と電卓を使うくらいの差かな。

予算書とか、企画書、事業計画書で勘違いしている人いる。
予算書とか、企画書とか、事業計画書は作ることが目的なのではなくて、予算書とか、企画書、事業計画書をそれに関わる人全員で共同して作成することに目的がある。
要するに、予算とか、企画、事業計画といっても実体がないから、例えば予算書を作る作業に置き換えて、時期の経営をどのように運用しているかを関係者全員、場合によっては、社員全員に共通認識を持たせ、また、経営の実態を現状を理解させることに目的がある。
だから、数字合わせだったり、独りよがりの予算、帳尻合わせの予算は、たとえ、正確に作られたものだとしてもなんの意味もない。
予算なんて作り手の意識が丸見えね。
自分たちで何とかしようという意志が全く見られない。
言われたから作ったにすぎない。
何か悪いかと言っているような予算。
最初から完璧な予算とか、作文予算なんて何の意味もない。
だから、これまでの反省をしてや問題点を明らかにし、現状を正しく認識するところから始まらないと、何を根拠にしているのかがわからない。
適当でいい加減、無責任ね。
赤字予算なんかになったら、全員真っ青になっていかに黒字にするかを考えるために予算を作るんだからね。
現実に人員削減とか、経費削減に着手せざるを得なくなる。
現実感のない予算、緊張感のない予算なって絵に描いた餅。
恥を知れと言いたい。
僕らに言わせるときれいな企画書なんて全然価値がない。
なぜなら、企画というのは、現実に合わせて汚れるのが当たり前だから。
いじめられて、いじめられて、もまれてもまれて多少汚れている程度の企画書の方が現実味がある。

経営方針を決める場合も、まず、白地にの紙を用意する。
よくあるのが、出来上がったもの、すべて記入済みのものを用意することである。
この瞬間、共同作業は終わってしまう。
経営方針書(仮称)を共同で作成する過程で組織化するのである。
経営方針書を作ることが目的なのではない。
これは、ほかの予算書や企画書も同じである。
予算書、企画書を作成する作業を通して会社の体制や企画のための組織を構築していくことが目的なのである。
最初はわざわざ白地の紙を用意するのである。
白地の紙の上に経営方針書(仮称)を書くようにして、経営方針を決めていくのである。
次に項目をあげる。
つまり、必要項目を洗い出していくのである。
この段階からチームワークを開始してもいい。

表題を決める。
表題の下に、作成日と作成者の欄を設定する。
この部分は、誰から誰に充てて作成するのかを明確にすると同時に着手日を明らかにする。

大項目を上げ構成を考え、大項目を配置することで、仕事の外枠を考えるのである。

経営方針書なら構成として、前期総括、とか、現状とか、来期構想などが前提条件を構成することになる。
この前提条件を項目ごとに誰が責任者、担当者となってどのように、どのような項目で作成するかを検討していく。

最初は、「どうしようか。」である。

共同で仕事をするとき、一番大切なのは、合意なんだけど、つまらないことにこだわって、いつまでも、我を押し通そうとする者がいる。
業を煮やして、どこが違うんだと糺すと、どこか違う、何か違う、ちょっと違うという。
そりゃあどこか違うといえばどこか違うだろうよ。
相違点を探せばどこかにあるだろう。
だからといって、いつまでも我を通していられたら仕事が進まなくなる。
小異を捨てて大同につく。
その精神が大切なのである。
無論、些細な点に重大な問題が隠されているケースもあるから、侮れはしないが…。

船長が典型だけど、トップの仕事というのは、常に全体を総覧して道を誤らないように操縦するのが役割で、なるべく最初は自分の色を出さずに、方向性だけ示すようにしている。
昨日も言ったけど、個々の判断は、基本的に部門長が責任を持って決めることで、借り入れをどうするとか、仕入れ先をどうするといった判断は、経理の責任者や業務の責任者が自分の責任の下にする。
ナベツネが、選手の起用について注文付けたら、あの原監督でも辞表をたたきつけた。
トップの人間の意向を無視して勝手な判断をして。
金融機関や仕入れ先とトラブルを起こしたとしても、逆に、トップの言いなりになってトラブルになったとしても、最終責任は、部門長が追うというのが当然の常識。だから、それだけの覚悟なければ、部門長なんて務まらない。
基本的に素直になって、ニュートラルな状態で、各部門長の話を聞いて、方針を示す。
その方針に反した決断を部門長がする場合は、相応の覚悟の上ですることになる。
部下の意見を聞いて判断し、自分で決断する。それがトップの責務。部門長も同じ。
トップの出した方針に逆らうのは、反逆だからね。
感情的になって方針と違うことをして、最悪の事態を招いたら、謝って、責任を取ればいいだけでは済まされないからね。
全社員とその家族を路頭に迷わすことになる。
ただ、本当に言ったことはやらないね。
自分で決めたという実感が欲しいのかもしれないがそれは私情だね。
ちょっとずつ、ちょっとずつ変えてくる。
でもそれが命取りになることがあるから怖い。

教えたことを教えた通りやれば、それほど時間はかからない。
でも、逆に、教えた通りやらなければ、ものすごく時間がかかり、下手をすると破綻する。
教えた通りやらない人間は、たいがい教えた人間の方を責める。
でも、たいがいは、教えた通りにしていない。
大概の人間は、教えた通りにしないで、ちょっとずつ、ちょっとずつ変えて我を通そうとする。
変えなくとも、遅らせたり、やらなければいい。
すぐにやらなかったり、手抜きをしただけでも仕事は狂う。
狂うけど、原因はつかみにくい。
素直にならないと自分のわがまま全員が迷惑し、最悪の場合仕事が崩壊してしまう。
克己復礼。素直になれ。