マスコミを見ていると、ウクライナはかわいそうだ。
戦争は悪いと言った、同情論、感情論、心情論ばかり。

今までなんとかなってきたんだから、これからも、なんとかなりますよ。
杞憂ですよ。
日本人の頭の片隅にはどこかにそんな楽観論がある。

困ったら、誰かが助けてくれる。そう、高を括っている。

だから、ウクライナで女性まで銃を取って独立を守ろうとするのかを理解できるはずがない。
ウクライナは、1932年、1933年、ソビエット時代に、国民の20%が餓死すると言う大飢饉に見舞われる。
共産主義時代は、隠蔽され、実態は解明しきれていないが、餓死者は、400万とも、1400万以上とも言われている。
何が深刻かというと、ウクライナは世界有数の大穀倉地帯と言われ、穀物の一大生産地であるのにもかかわらず、これだけの飢饉が起こったという事と、これだけの餓死者を出していながら、穀物を輸出していたという事実である。
ウクライナは、ナポレオン戦争、第二次世界大戦の時も、焦土作戦をとられた。
だからこそ、ウクライナは、主権と独立を守るために、女性も銃を取って立ち上がる。
大統領は逃げればいいとか、降参すれば、国民に累は及ばないなんて。
自分たちの力で、自分お国を守ろうともしない者が口にすべきことではない。

今、世界は、同情論や、感情論、心情論を戦わせているわけではない。
どちらの側に立つのか、専制、独裁側に立つのか、自由主義の側に立つのか、民族主義の側に立つのか。
思想信条が問われているのだ。
自分の考えもハッキリさせずに、戦争は嫌だ、国民が可愛そうだと上から目線で話したところで、相手にされるはずがない。

プーチン大統領は、大ロシア主義、汎スラブ主義ですよ。
キエフは、ロシア発祥の地。
日本の京都みたいなところ。
言わば、ロシアのとって聖地でもあるはず、そこを破壊し尽くす事ができるのか。
ロシア国民がそれを許すか。そこが、問題ですよね。

今まで、必死になってやったから、何とかやってこれただけで。
やっていけなくなったらお終い。
それすらわからなくなったら、先は見えています。
日本人は、日本人として結束しなければ。

孫子いわく、兵は詭道。

奇襲は奇襲である。
奇襲というのは、相手の意表を突き、相手の混乱に乗じて、一気呵成に勝負をつける。
短期決戦。
相手が冷静さを取り戻し、体制を立て直し、奇襲をかけた側の動きが読まれたら、失敗である。
奇襲が成功する為には、相手が、体制を立てなをすゆとりを与えづに、一気に勝負をつける事である。
足が止まったら、奇襲は失敗である。

今回のロシア軍の侵攻は、奇襲である。
だから、一気呵成に、核心を付かなければ、勝機を失う。
勝機を失て身動きがとれなくなったら、軍は孤立する。
ただ、負けられない戦でもある。

敵中に孤立する軍ほど危ういものはない。
ロシアは何としても停戦に持ち込まなければならないが、その為には、決定的な勝利が欲しい。
功を焦れば、足元を、すくわれる。
そうなると見境がなくなる。
囲む師は欠くであるが、うまく落としどころ、逃げ場を作れるかである。

日本人は、同情論、感情論、心情論でしか語っていない。
しかし、戦っている者は、志、思想があって戦っている。
だから、噛み合うはずがない。
親や、兄弟、子供、友達が、目の前で傷つき死んでいるのである。
平和や幸せ、生活は、努力しなければ守れない。
どうにかなるさと思っているうちに失われる。
どうにかやっていけるうちだからこそ、始めなければ、明日は開けないのである。