次の一手。
最終的には、次の一手で決まりなのである。

次の一手が決められなけれは、試合は続けられない。
仕事も同じ。
苦しくても、次の一手は指さなければならない。

プロの将棋指しは、三百手、四百手先を読むというが、それでも、最終的に決断するのは次の一手。
初手は、定石では、角道を開けるか、飛車先をつくかの二手とされる。
無論、定石以外の手を指してはならないというわけではないが、基本は定石の二手。

いくら読んでも、絶対手というのはない。次の一手で情勢が決まる。
一手指すごとに状況は変わる。

次の一手は、その時点でできる事。

いきなり、王手というわけにはいかないし、王手は指せない。
ところが、仕事となると、いきなり、掟破りの王手をしたがる人が結構いる。

何も知らない入門者、初心者ならわかるが、五十過ぎの人の中にも結構いる。
できないと言っているのにいきなり王手をしようとする。

しかも、そういう人に限って俺は分かっていると強弁する。

野球で最初にやる事は、集合であり、点呼、整列である。
審判がプレーボールの宣言をしなければ試合は始まらない。

いきなり最終回にはならない。

事前の会議で、方針ややる事は決められても結果は出せない。
試合前の打ち合わせでは、試合の日は決められても、試合の結果は出せない。

次の会議に何をやるかそれまでに何をやるのかが決められても。
次の会議の結果は決められない。

どんなに多くの手を読んでも、指せる手は一手。
一手を間違えればそれまでの手はすべて無駄になる。

悪手で勝負を失う。一手いってが大事。

仕事は、作業を足下から隙間なく敷き詰めるようなにつめていく。
だから、追跡可能にしておく。
追跡を可能としておくのは、上手くいかなければ、どこで間違ったかを検証できる様にするため。
つまり、総ての作業は順序よく結びついて全体を構成しているから。

人は、一日で三万五千回決める事がるとされる。
無数の決定と決定に基ずく行動が規則正しく結びつ事によって全体が成り立っている。

すべての作業は互いに結びついて全体を構成している。

仕事は、総ての作業を抜け漏れなく重複なく洗い出す事から始まる。

結構忍耐力がいる。
特に足元が肝心で、一歩をどう踏み出すか。
最初は、足元を固める事なんだけど、これが、結構難しい。
自分は、第一歩のつもりでも、二歩、三歩先を行っていることが多い。

そうすると、第一歩目から躓く。
第一歩で躓くと着手する瞬間に迷いが生じ乱れる。

仕事は、状況によって変化する。
将棋で言えば、一手指すごとに情勢は変わる。
待ったなしである。一手いってで勝敗が左右する。
判断ミスが命取りになる。
結構、実際の仕事は繊細で、現場合わせの事が多い。

仕事は作業を敷き詰めるようにして、ゴールに到達する。
将棋のように一手いってを繋いでいく。
将棋と違うのは、同時並行作業がある事。
一か月後の会議でやる事は一か月かかる作業がある事を意味する。

晴れの日ばかりではない。雨の日だってある。
晴れの日だけ考えていたら、雨が降ったら後手後手になる。
例外の事ばかりに気をとられていたら仕事にはならない。
かと言いて、例外的な事に何の準備もしてないと打つ手がなくなる。

晴れた時を基本に、雨の日の準備も怠りなく。

予め、誰が、何を決めるかをあらかじめ決めておく。

基本は、投げる、打つ、走る、捕球する。
基本動作は、単純な行為である。

組織は、それぞれに役割があり、役割によってできることできない事がある。
投手には外野守備はできない。
監督は、盗塁はできない。
審判は、ボールを打つことも、捕球する事もできない。

センターは、結果は出せない。結果を出すのは現場。
監督は、結果は出せない。結果を出すのは選手。
先生は結果は出せない。結果を出すのは生徒。

実際にやるのはだれか。
最終的詰めは実際にやる人間に詰めさせる。
作業は担当に洗い出させる。

センター、監督、先生が準備し、現場、選手、生徒が実行する。
センターが準備するのは、情報、兵站(後方)、作戦。
後方というのは、在庫、仕入れ、保安、配送、搬入、工事、会計、手続きといった後方処理を言う。

その日にやることの予定を立てる。

総ての準備、用意が終わっていなければ、試合はできない。
試合が始まってから、準備、用意はできない。
仕事の準備もしないで仕事に着手するのは、鉄砲も持たずに戦場に行くようなもの。

先ず、仕事に取り掛かる前に、準備、用意を終わらせる。

その為には、仕事の概要、要件、作業・やる事を明らかにしておく。

やる事には要件がある。要件とは、いつ、だれが、何を、どの様に、目的でするのか。
仕事の概要の要件とやる事の要件は別だから注意する。

作業の洗い出しをするのだけど、野球で例にすると。
基本は、投げる、打つ、走る、捕球する。
基本は、基本動作でそれはど数があるわけでは。
集める、話する、書く、買う、運ぶ、手渡すと言った。
集めると言っても、集める事には要件がある。
いつ、だれが、どうやって、どこに、誰を。集めてどうする。

試合中、携帯を使うのも、ゲームをするのも、昼寝や食事をする事は許されない。
許可なく持ち場を離れるのも許されない。
とにかく、守るべきルールを常識として周知する。

仕事、作業は行為、行動が伴う。
何をするかが明確にされないと、仕事にはならない。

仕事にするというのは。出された結論、指示された事を行動に置き換える事を意味する。

会社の組織はシステムの一種で、会議や打ち合わせは、システムの部品だということを頭に入れておく必要がある。
会議を、話し合いの場とか、討論の場と勘違いしている人がいるが、会議は他の作業と組み合わされて初めて機能を発揮する。イベントである。
どのような働きがあるかというと、指示、命令の伝達の場、作業の進捗状態を確認し、役割分担を決める場、調節する場、方針や規則を制定、改廃する場、意思決定の場、予定や予算と実績を管理する場、情報を交換する場等である。

組織を構成する者は、総て指示、命令、権限によって結びつけられている。

最初にセッティングされなければならない。
新規、途中から加わる者は、加わった時点でセッティングされる必要がある。
そうしないと離れ駒になる。
会議も作業の一部。会議は、作業と作業を連結するのが主たる役割。
故に、情報の発信源、集結点、調節点。

作業は、行為と成果(成果物)を伴う。

会議を開けるように準備するのが仕事。
会議を開くためには、会議に日時を決めただけでは開けない。
会議を開くためには、会議の場所の予約、会議室の準備、参加者の案内、資料の作成などの付帯作業があり、役割分担とはこれらの付帯作業の比重が結構重い。資料の作成は、多少前後の調整が聞くが、会議を開くための準備は、待ったなしで進むから。

故に、会議を開催するための仕事の役割分担は、会場の準備役、出席者に対する連絡役、資料の作成、配布役、事前の手続きの担当致うようになる。

出席者もただ、出席する場いいというのではなく。各々、会議に集積するための準備がある。
議題に伴う作業も、提案を担当した者は、提案の主旨目的、構想を作成(要件定義)し、それに基づいて資料の作成。(現場からの情報が必要ならば、主旨目的を確認、決定権者から聞きとり(マスタープラン書)、個表の書式を作成、配布、取集、集計(集計表)、分析(分析書)、対策(対策案できれば三つ)の立案という順序に進む。次の会議までにどこまでやるかを明確にし、それまでの役割分担を別途会議打ち合わせを開いて関係部署に指示、伝達しておく。

会議は通常一つの会議で成り立っているのではなく、いくつかの会議、打合せが組み合わさって成立している。
故に会議の目的、役割は前後左右の会議を見ないと定まらない。
通常会議終了後の一手は、次の会議は、何をするかを確認した上。関係者を集めて、各々役割を分担を決め、日程を確認する事。
例えば、資料に関して言えば、次回の会議で使う資料は何か、資料を作成する段取りはどうするのか、どのように分担するか、いつまでに資料を作成し、誰が最終確認をするか等。

何が目的なのか。
意思決定なら、決められるように準備せよ。
役割分担が目的なら、役割分担ができるように準備せよ。
状況分析なら状況がわかるように準備せよ。
作業の進捗状況と確認と調節なら、進捗がわかるように準備せよ。
問題解決、対策の立案なら、問題を解決できるように準備せよ。
指示命令の伝達なら、指示、命令が伝達できるように準備せよ。
方針の確認、訂正なら方針緒確認、訂正ができるように準備せよ。
方針周知、指導なら、周知、指導できるように準備せよ。
ガイダンス、オリエンテーションなら、案内ができるように準備せよ。

会議は、目的が明確でないと準備できない。

支店長会議とだけ決めても、目的が不明瞭だと、会議を開いても成果は望めない。
支店長会議をどのような目的で開くか主催者は最初に明示しなければ最初の一手は決まらない。

いきなり、会議の結果を求めるのは、初手から王手をかけるような事。

初手から長考は原則しない。
時間の配分を間違うと勝負にならない。
初手に長考しすぎたら勝負は始まらない。

序盤は駒組、体制作り、構想を持って。
中盤で仕掛け、終盤で詰める。
序盤、中盤、終盤では考える基本が違う。

一か月後の会議には、一か月かかる作業があり、一般に三つの会議で一つの仕事の区切りとする。

仕事はつなぎつなぎで、いきなり終盤になったら、その時点で失敗したといっていい。

すべての作業には前後の作業があり、一つの作業は次の作業を準備している。

だから、会議の目的がわからなくなったら、次の会議を考えればいい。

仕事とにするとは、作業に置き換える事を意味する。
作業というのは実際にやる事だよね。
つまり、行動。

資料を作れと言われて、すぐに資料が作れるわけではない。
そこが問題なので。
資料を作るというのを実際に作業に置き換える。

資料を作るためには、実際の資料の概要がっわからなければできない。
まず目的、どういう目的で、何に使う資料かわからないと、資料の仕様がわからないけど。
その場でいきなり聞けるかどうか、その判断をしなければならない。

いけない場合は後日、聞く事になるけれど、何もしないでいくわけにいかない。
それまでに、その時点でわかっていることを、簡単に書き留めておく。
そうしないと。相手に聞かれた時、返事に困る。
返事に窮すると口答えになる。

我々は、口答え、いい訳はするなときつく言われた。
指示されてから、何もしていなければ、口答え、いい訳になる。
指示されたり、注文を受けたら一仕事しろと指導された。
一仕事とは記録をとる。
記録があれば確認から入れるので、口答えにも、いい訳にもならない。

記録がないと、相手に問いただすことになるから、相手からするといい訳、口答えに聞こえる。
たった一手間かける事で全然違ってくる。

出だしは、打合せか相談になるから、やる事は決まっている。
これは速やかにやる。誰で見いいから、捕まえて話をして、話した内容の記録をとる。
記録は、自分でも相手でもいい。
そこで実績を残せばいいのだから。今なら、メールでもいいのだがメールは相手の顔が見えないので後につなぐのが面倒になる。

例えば、イベントをたてる事が決まって、担当に決まったら、先ずどのような行動をとるのか。
とにかく行動をして、メモでもいいから成果物を残す。
それは、指示された直後でないと、機を逸する。
それが仕事にするとか、仕事をする事で。

仕事というのは独りでではできないのだから、とにかく、相談なり、打合せなり、人と会って、話をする事で。
では、誰と、何の話をするのか、仕事に糸口をつかむ。そして形を残す。

間を開けると、手を付ける、チャンスを逸して、改めた話を起こすことになり、間が悪くなる。

指示されたら速やかに、打合せをする。
その時、誰と話すのかで、仕事の成否がわかれるとも。
出だしは、仕事のできる人はそれぞれ自分の形を作って持っている。

人と会って話すのだから、一連のやる事決まっている。
目を瞑ってもできる。

何を打ち合わせるのか、それは当座やる事。例えば。定期的打ち合わせる事でもいい。
サポート役はとにかくやる事、行動を引き出すようにする。
親父や先輩達から、くれぐれも、話の話にするなよ。
話の話にすると後が厄介だよと。

いとも簡単に言うけど、そんなに簡単にできたら、誰も、苦労はしないのよ。
いうのは易し、行うは難しさ。
私から話しましょうかとか。連絡しましょうかとか。支店長集めるとか。
言ってくれればいいけどね。
なかなか、部下だって言っていいかどうか迷ったり、悩んだり。
でも、積極的に発言すべきで。

わかってはいるけど、どうしたらいいかわからない。

どこから着手したらいいか、誰に相談したらいいか、考え出すときりがなくなり、ついつい、後回しにしてしまう。
ただ、後回しにすると、後回しにした分、敷居が高くなる。
だから、とにかく何でもいいから手をつけておけ。
即日、遅くとも、翌々日まで、それ以上は日延べはできなうと。

最初にできる事、やる事なんてさほどないはずなのだけれど、いざやろうとするとわからなくなったり、物怖じする。
だから、やる前にあらかじめ用意してばいいのだけれど。
ついつい怠って、その場になってからよろうとするので切羽詰まる。
結局、どうでもいい事で、最初から躓く。

手を付けられないと、時間ばかり経って、益々ドツボにはまる。
それで間際になってからやっつけ仕事になる。

レストランでお客様から注文を受けたら、即刻、厨房に伝える。
指示・命令をマネジャーは受けたら速やかに担当に伝える。
担当に指示として伝えられるようにせよ。

後ではない。時間が経てばたつほど、指示者から確認が取れなくなり、また、状況も変わる。
即日、即刻、伝達せよ。正当な理由なくして日延べするな。
その日の仕事はその日に終わらせておけ。
戻って説明できるよに、できるのは、その時、その場だけ。
注文、指示を受けた時に確認をとらないと、後で確認は難しくなる。

指示した人、お客は、自分の出した指示、注文を忘れる。
確認はその場で受けた者がする。

いとも簡単に言うけど、そんなに簡単にできたら、誰も、苦労はしないのよ。
私から話しましょうかとか。連絡しましょうかとか。支店長集めるとか。
言ってくれればいいけどね。
なかなか、部下だって言っていいかどうか迷ったり、悩んだり。
でも、積極的に発言すべきで。
みんなで、心を合わせていく。

どこから着手したらいいか、誰に相談したらいいか、考え出すときりがなくなり。
ついつい、後回しにしてしまう。
ただ、後回しにすると、後回しにした分、敷居が高くなる。
忘れる。
だから、とにかく何でもいいから手をつけておけ。
即日、遅くとも、翌々日まで、それ以上は日延べはできないと思え。

そして、確認、確認、記録。書け。
動け、動け、動け。
待っていないで動け。

簡単な事だけど、いざやろうとするとわからなくなる。
その時できる事しかできなのだけれどね。
今できる事も間際になるとできなくなるし。
今なら自分たちで決められることも時間が経つと自分たちで決められなくなって。
決められた事しかできなくなる。

試合は、試合だけで、成り立っているわけではない。
試合が始まってから考えたり、準備する事ではない。

スタートはローで、トップではない。
起動には負荷がかかる。

次の一手は一両日中にできること。