事実に基づいて論理を発展、拡大していく。

自己と対象と基準の三点で分析をする。
分析の基本は比較対照であり、誤差と近似である。

予実績管理が典型である。
予算が基準(基準)。
分析者は、誰のために、どの様な視点、考え、目的で分析するのか(自己)。
予算で何をどうしたいのか(対象)

そして、分析の基本は比較対照である。
予算と実績の比較。
同様に、名目と実質比較。
生産量と物価と消費量の比較。
需要と供給比較。
生産人口の推移、所得の推移、生活費の推移、消費人口(総人口)の推移等が典型である。

予測とは、確かな事象を根拠にして、不確かな事象を推定する行為。
確かな事とは、過去、現在、生起した事象、あるいは、結果が出ている事象、実績。
つまり、予測は、過去、現在、起きたことからこれから起こる事を推定する事と言える。
予測、予定、予算は、今、確かな事と、不確かなことを篩い分けることから着手する。

予測には、定性的な事と定量的な事がある。

このように問題を立体的にとらえる事で現象論、対処療法的から脱して構造論、抜本的対策が立てられるようになる。

人口構成を基にして、国民が生存するために必要な財(消費量)を計算する。それを基準にして何が足りないか、何が余ってあるか、即ち、生産財の過不足を導き出す。
その上で、余剰な生産財を活用して不足している生産財を交易によって(武力によらず)調達する算段をする。
過不足を国家が直接的に管理するのが統制経済である。
直接制御するのではなく。
ゲームのように、経済の基盤を整え、市場や制度、ルールによって経済を間接的に制御しようと考えるのが構造経済である。
要は、都市計画のようなことである。
その為には、公がやる部分と民間が担う部分を明確に区分する必要がある。

結局、経済は、人間をどう定義するかにかかっている。

自己の存在を無視し、唯物論的に人を統計的対象として定義できないと、人の自律的意思を否定することになる。

自分の前提と定義。
私は、人である。
私は、日本人である。

私は、生きていかなければならない。
私の力には、限りがある。
私は、一人では生きられない。
私と他人は違う自己を持つ。
私には、父と母がいる。

私は、神を信じている。
私は、特定の宗教団体には所属していない。
私は、個人主義者である。
私は、自由主義者である。
私は、民主主義者である。
私は、科学者である。

私は、全知全能にはなれない。
私は、全知全能ではない。

私は、日本人である。
私は、男性である。

私は、実業家である。
私は、為替の動向、石油価格の予測、物価の予測、金利の動向、景気の動向、財政の状態について知りたいと思っている。

基準の前提と定義。
経済とは、生きる為の活動。
経済の基本は、生きていくために必要な資源を生産、調達し、消費する事。
生きていくために必要な資源は。衣食住。

人として生きていくための要件定義をすると。

人は、神を超えられない。
人は、神にはなれない。

人は生物である。
人は動物である。

一つは、生きる為の活動。
食べて、寝て、排泄する。
一つは、身を護る為の活動。
一つは、種を残すための活動。
一つは、集団を維持するための活動。

事実に基づいて経済現象を解明していくことが原則とする。
先ず、原点に返って考える。
経済は、生きる為の活動と定義する。
故に、生きる為の何が優先されるか、そこから経済の本質を考えていく。
「お金」は、分配の手段であって、根本原因ではない。

生きる為には、まず、食べられるようになる。
次に、住む場所を確保する事である。
暑さ、寒さを凌げて、外敵から身が守れるところを用意する事が求められる。
次に、衣服である。
住む場所を用意するという事の中には、外敵から身を護る事が含まれる。

お金ではなく。経済の根本は食料を確保し、住む所を確保する。
この点を原点にして、その上で「お金」の効用を考える、そうしないと「お金」に惑わされる。
「お金」は、分配の手段で、手段として重要なのである。

第一に、総ての国民が生存するだけの食料を調達する事が最低限求められる。
必要量を確保するだけでなく、分配も保証されなければならない。
必要なだけの量を確保するだけでなく、必要とする人、総てに行き渡るように手配することが求められる。
必要な量が確保できなければ餓死する人が出る。また、一般に国民は好戦的になる。
公平に分配されないと治安が悪くなり、最悪の場合内乱になる。

国民の生命、財産、そして、権利、国家の独立を守る事が第一義だという事。
そのために「お金」をいかに活用するか。

現在は、衣食住だけでなく、エネルギーや情報も欠くことのできない資源になった。
ただ、情報は常に、統制される危険性がある。

人の力には限りがある。
人は、一人では生きられない。
人は、一人では種の保存ができない。
子を生み育てるためには、配偶者を必要とする。

経済が成り立つためには適正な人口が維持されなければ、種の保存も経済も成り立たない。
適正とは、過剰でも、不足でもない状態を指す。

人の価値観や能力、性格は人それぞれである。同じではない。

人は群れる。
人は、集団生活をする。
人は、組織を作る。

なぜ、集団を組むのか。
外敵から身を守るためである。

何故、国防にこれほど、お金をかけるかですね。軍事費に対する考察は避けてとれない。
国民を餓死させても軍事に金をかける。まったう非生産的で、破滅的なのに。

外敵から身を護るというのは、動物として本能的だという事で、何から、何を守るか。

組織は、分業によって成り立っている。
分業が、組織を進捗したともいえる。

経済は、生産と分配と消費からなる。
経済主体には生産主体、分配主体、消費主体がある。

消費には、周期と消費時間、期間がある。
周期、時間、期間は、消費財によって異なる。
生産には、周期と生産時間、期間がある。
周期、時間、期間は、生産財によって異なる。

例えば、食料は、日に三度、消費される。
家具や、自動車などには、耐用年数がある。

消費財や生産財の周期と期間が、経済的価値に時間的働きをもたらす。
また、現金の収支にも周期がある。
すなわち、価値には、長期的働きと短期的な働きがある。
消費財や生産財、現金の収支の周期が、経済に周期性をもたらす。

名目的価値は、市場取引によって定まる価値。
実質的価値は、そのもの自体がその時点で計測される価値。

市場取引にも周期がある。
市場価値には時間差が生じる。

経済的価値には、質と量がある。
量的に満たされると質の向上が求められる。
質的向上は、質の細分化をもたらす。
量的拡大は、質的変化をもたらす。

単位消費量を、一定していると仮定して、経済の変動を観察すると貨幣の本質が見えてくる。

経済の基本は実質であり。
人口も単位消費量も大きく変化していないのに、物価が大きく変動するのは、貨幣的現象と思っていい。

実質を重んじながら、貨幣の動きをいかに制御するかが経済の課題で。
まず、どの様な経済状態を望んでいるのかを基準とする必要がある。

財の適正配分をどうするかで。
財を重要度で仕分けしておく必要がある。

生産の場と消費の場が分離したことで分配の場が形成された。
かつてのリーダーは、分配を仕切っていた。
原始的社会は、生産の場と消費の場は一体だった。
分業が深化するにつれて、生産の場と消費の場が分離し、やがて乖離した。
生産と消費の場が乖離することに従って、分配の場が派生する。

分配の場は市場に発達していく。

なぜ、生産と消費の分離を取り上げたかというと分配の場として市場の成立と分配の手段としての「お金」本来の効用を明らかにするため。
生産と消費の分離が進むことで、市場が成立し、分配の手段として「お金」の役割が重要になる。
「お金」の本来の効用を理解するためには、その働きを知ることが必要だと考える。

単位消費量は、一定していると仮定すると、現代の経済的現象は貨幣が引き起こしていると考えていい。

「お金」の働きには、以下のようなものがあります。

  • 支払いを準備する
  • 交換の手段
  • 分配の手段
  • 生産と消費を関連付ける
  • 価値の一元化
  • 価値の尺度
  • 価値の保存
  • 価値の数値化
  • 価値の名目化、抽象化、象徴化
  • 経済的価値に流動性を持たせる
  • 経済的価値を匿名化する

これらの働きにより、「お金」は市場経済の中で重要な役割を果たすようになる。
市場が成立することで、生産者と消費者が「お金」を介して取引を行い、分配が実現される。

「お金」は、ほんらい、分配の手段だが、「お金」のもつ性格から、分配の手段だけでなく、他の働きを派生させた。
その働きは、一つ、債権と債務で。債権と債務は資産と負債を生み出す。
一つ、貨幣は、私的所有権を基本として成り立つ。故に、私的所有権を生み出す。
一つ、金融。「お金」は当然、お金を流通、制御するために金融機関を生み出す。
一つ、所得。支払い準備として所得が必要となる。所得の在り方は格差の原因となる。
一つ、貯金。「お金」の価値は保存され、蓄積される。「お金」は蓄積されると資産を形成し、持つ者と、もたらざる者の差が生じる。貯金は、金利を生む。金利は時間価値を形成す津。時間価値は格差を生む原因の一つである。
一つ、借金。紙幣の根源は、借金だという点を忘れてはならない。借金は金利を生む。
借金は債務であり、返済の義務が生じる。現代社会は、借金で成り立ってあると言って過言でない。
一つ、損益(利益)。「お金」は、収支の関係を成立させる。
収入と支出は一致しない。基本は残高である。

貯金と借金は、長期的働きの要因となる。
収益と費用は、短期的働きを表す。

一つ、税金。税は金納されるようになる。税が金納される事で経済的価値が貨幣価値に一元化される。
一つ、為替。貨幣は通貨圏を形成する。
一つ、有価証券。「お金」と同等の働きをする証券が成立する。
一つ、市場。「お金」は、分配の場としての市場を発達させる。
一つ、名目と実質。「お金」は、名目的価値と実質的価値を分離させる。
一つ、「お金」は、経済的価値を一元化する。
一つ、会計。「お金」は、固有の計算制度として家計を成立させる。
一つ、資本。「お金」は、会計的概念として資本を生み出す。資本は、資本家を生む。

これらの働きが分配という働きを弱める事になります。

債権と債務や私的所有権の働きは分配に別の働きをもたらせる。

財の偏りや、格差を生み出す原因になる。

これらを是正するために所得の再配分が必要となる。

生産は収入と支出、収益と費用。
収入は生産財を売って得る収入。(私的収入)
税収。(公的収入)
借入金。
金利、配当、地代家賃等。

支出は経費、投資、給付などの所得の再配分等。
借金の返済。金利。

生産主体は生産財の性格から、企業法人、政府、金融に区分される。

分配は、労働と権利と対価。
収入は、賃金、地代家賃、儲け等。
権利を貸す事によって得られる収入がある。(金利収入や配当収入、地代家賃等)
支出は税金。

分配は、働きに応じて支払手段である「お金」を組織的に配分し、配分された「お金」を支払って生活に必要な生産財を市場から手に入れる。
政府は、生活に困窮する国民が出ないように所得を再配分する。
金融機関は、必要に応じて資金余剰主体から資金不足主体へ「お金」を融通する。

消費は、所得と生活費。

人には各々固有の生活圏がある。

消費主体は、家計からなる。

消費単位は個人である。
個人は集まって世帯を構成する。

対象の前提と定義。

前提として、日本は、資本主義である。
日本は、自由主義である。
日本は、個人主義である。
日本は、私的所有権を前提としている。
日本の政治体制は、民主主義であり。
経済は自由貿易を基本としている。
日本は法治国家である。

対象は、日本経済。
対象は、日本経済のデータ。
資金循環表、国民経済計算書、産業連関表等。

注。国家が生産と分配を一元的に管理していこうとする体制が共産主義。

お金に惑わされてるのがいけない。

お金を除いて考えると結構本質が見えてくる。お金が不必要というのではありませんが。
ただ、お金は手段であって目的ではない。
手段が目的化する事で、本来の目的がわからなくなっている。

例えば、家を建てるのは何が目的かを、お金抜きで一度考えてみる。
そうすると今の、建築業界の異常さが見えてくる。
その歪みがバブルの原因でね。
空き家が増加している一方でタワーマンションが増えているのは正常なのか。家が余剰なのにホームレスがなぜ増えるのかとかね。

都市計画が土台になければならないけど、利権が絡むと都市計画本来の目的が失われてしまう。

家は豪華なのに、家族が崩壊するのはなぜか。
飢え死にする人がいるのに、なぜ、核兵器やミサイルを開発する必要があるのか。
神が本当にそれを望んでいると思うか。

そういう事を突き詰めていくと経済の本来目指すべき方向が見えてくる。
宗教的教義や思想にとらわれることなくですね。

神は人が幸福になる事を望んでいるとして。
では神が望む幸せとは何かを、事実に基づいて検証すると。
どんな人生が本当の豊かさなのかと。
僕には、安心立命。
生活の心配がない。困窮しない。
平和で穏やか、争いのない。
家族隣人が仲良く、犯罪がない。
そんな生活を望んでおられるのではと。

そこにこそ、経済が目指すべき方向があると私は考えるので。その為の手段としてお金がある。